コンテンツへスキップ
非参与観察法を使う際の注意点
- 観察者の存在による影響(観察者効果)
- 観察されていると分かると、対象者がいつもと違う振る舞いをする可能性があります。
- 工夫(目立たない位置、長期間観察など)が不可欠です。
- 情報の制限
- 実際に参加しないため、内側の気持ちや動機が分かりにくいこともあります。
- 表面的な行動はわかっても、深層的な意図は観察だけでは掴みにくいです。
- 解釈の主観性
- 観察者の先入観や予想による「見落とし」や「誤解」が起きることがあります。
- できるだけ記録方法や観察基準を統一しましょう。
- 記録精度の問題
- 一度に多くの情報が入り混じるので、記録漏れや見逃しが生じやすいです。
- ビデオ撮影や録音なども活用すると良いですが、プライバシーに注意が必要です。
- 倫理的配慮
- 観察されることに同意を得る必要があります。
- 特に、個人情報やプライバシーに関わる場面は慎重な対応が求められます。
非参与観察法の主な欠点
- 対象の深い意図・心理がわかりにくい
- 行動の「理由」や「気持ち」については、観察だけでは限界があり、質問やインタビューが補助として必要な場合も多いです。
- データの偏りや限界
- 目に見える現象しか記録できないため、背景事情や思い込みに左右されがちです。
- 関係構築が難しい
- 参加しないため、信頼関係やラポールの形成が難しく、観察対象との距離感が縮まりません。
- 状況によっては観察困難
- クローズドな環境や、対象者が観察者の存在を嫌がる場合、観察が成立しにくいです。
- 反復や比較の難しさ
- 同じ状況が再現できない場合、比較や反復調査が難しいことも。