日本では、小学校から段階的に確率の考え方に触れ、中学校で具体的な計算方法を学び、高校でさらに深く応用的な内容へと進んでいきます。
小学校での学習
小学校では、統計の学習の中で、以下のような内容に触れます。
3年生「データの整理と特徴」
- 表やグラフを使って数量の変化や分類の仕方を学習します。
- 例えば、サイコロの目が出る回数を記録したり、当たりくじとハズレくじの数を比較したりする中で、「どちらが多く出るかな?」といった漠然とした「可能性」について考えるきっかけがあります。
5年生「場合の数」の基礎
- 起こりうる全ての場合を数えたり、起こりやすさを比較したりする活動を通して、確率的な見方を養います。
- 例えば、「じゃんけんでグーを出すのは何通りあるか」「コインを投げたときに表と裏、どちらが出やすいか」といったことを学びます。
中学校での学習
中学校では、「確率」という言葉を使って、具体的な計算方法や考え方を学びます。
2年生「確率」
- 場合の数
- 順列や組み合わせの基本的な考え方(樹形図や表を使って数える方法)を学びます。
- 確率の求め方
- 起こりうる全ての場合の数と、ある事柄が起こる場合の数を用いて、確率を分数で表現する方法を学習します。
- 例えば、サイコロを振って特定の目が出る確率や、くじ引きの確率などを計算します。
- 独立試行と従属試行
- 起こった事柄が次に起こる事柄に影響を与えるかどうかについても触れる場合があります。
高校での学習
数学A「場合の数と確率」
- 確率の乗法定理、条件付き確率、期待値などを学びます。また、独立な試行と反復試行の確率なども扱います。
数学B「確率分布と統計的な推測」
- 確率変数、確率分布(二項分布、正規分布など)、標本調査や推定・検定といった内容を学習します。